グラウンズマン日記

2022.12.05

冬支度

みなさま、ご無沙汰しております。
今回はいぶきの森練習場よりお届けします!

ずーっと暖かった11月、季節が進行している実感がなく気がつけば前回投稿より1ヶ月以上経ってしまっていました…
11月あんなに暖かかったのに12月に入った途端のこの冷え込みに人間も芝生も驚かされています。

さて、前回はWOS(ウィンターオーバーシーディング)についてお話しましたが、あれからB面はどのように仕上がったのかをまずご紹介したいと思います。

はい!A面に引き続き自画自賛Part2でございます!(笑)

寒地芝を早く発芽、生育させるためには気温、地温、水が重要になります。
B面を播種した時は暖かいと言っても季節は進み、気温、地温は下がっているため発芽、生育はどうしても遅くなってしまいます。
気温が低下すると暖地芝の活性は落ちていきます。
それにより芝生表面の保湿性が下がることで種子が乾燥しやすくなり発芽が遅くなります。
地温が低下すると土壌微生物の動きも鈍くなり、発芽後の生育が遅くなってしまいます。
簡単に言うと暖地芝の元気がなければ寒地芝も元気に育つことができないのです。
ただ寒地芝を播種すれば良いというものではなく、暖地芝にも目を向けておくことが重要です。
人間と一緒で芝生も支え合って生きているということですね!

WOSを行なったことで主役が暖地芝から寒地芝に変わったわけですが、この時期は暖地芝にとってもすごく重要なタイミングです。
暖地芝は冬眠しますが来年の春にまた元気に芽吹いてくれるようにその前にしっかり栄養を蓄えさせなければいけません。これは熊などの動物がエサをたくさん食べることと同じですね。
そのために人間が栄養を補給してあげることはもちろん、ギリギリのタイミングまで寒地芝を育て過ぎず暖地芝にも日光を当ててしっかりと光合成させることが大切になります。

少し寂しいですが来春また元気に逢いましょうということで暖地芝とはしばしの別れを告げて冬支度に入っているいぶきの森よりお届けしましたー!

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